内分泌療法①
●ホルモン療法・内分泌療法
前立腺がんの治療のホルモン療法、またの呼び名を内分泌療法(ないぶんぴつりょうほう)と言う治療法には、いくつかの種類が存在しています。
○精巣摘除術(去勢術)
○薬物療法
LH-RHアゴニスト
抗男性ホルモン剤
女性ホルモン剤
●ホルモン療法・内分泌療法が前立腺がんに有効な理由
前立腺がんは男性ホルモンがなければ生きられません。なので男性ホルモンの働きを抑える治療法(ホルモン療法・内分泌療法)が、ほとんどの前立腺がんに顕著に反応するのです。しかし反応しない場合や、始めは反応しても徐々に効かなくなっていく場合もあります。
○LH-RHアナログ剤
脳の一部である下垂体に作用して、男性ホルモンを一度に大量放出させることにより、男性ホルモンを低下させる薬です。そのためはじめての注射後2、3日は男性ホルモンが急激に多くなるため、排尿困難、骨へのガン転移部分の痛み、肺炎のような症状、全身のほてりなどがおこる可能性が高くなります。しかし症状は一時的で、多くは経過を見ているうちに自然と治まっていきます。状態により対症療法を行います。皮下注射のため、1ヶ月、あるいは3ヶ月に一度注射を受けなければいけません。
●LH-RHアナログの前立腺がんにおける作用
LH-RH(エルエイチ・アールエイチ)とは、「黄体ホルモン放出ホルモン」、アナログとは「類似物質」という意味で、黄体ホルモン放出ホルモンに似た作用を示す薬で、1ヶ月に1回注射します。1回の注射で1ヶ月間効果が持続するのです。LH-RHの下垂体での作用をブロックする(イス取りゲームのように、LH-RHのイスをLH-RHアナログが先取りするのです)ことによって、最終的に精巣で男性ホルモンがつくられるのを阻止します。ただ、LH-RHアナログはLH-RHと似た作用を持つので、イスが満席になるまでは逆に男性ホルモンを上昇させる作用があり、これを「フレアーアップ現象」といい、一時的(投与開始後1週間頃)に症状などが悪化したり、顔がほてったりすることがあります。そのあとは男性ホルモンが除睾レベル(睾丸を切除したときと同じくらい)まで下がった状態が続きますので、1ヶ月に1回、という注射の間隔を守ることが大切です。間が開きすぎるとまた次回、フレアーアップ現象が起きる場合があるからです。また、手術や放射線治療の前に数回投与し、腫瘍を小さくしてから根治療法に入るという使い方をすることもあります。
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