前立腺がんの病期分類方法②
●より細かな前立腺がんのステージ分類方法
前立腺がんの治療方針を決定するときには、がん細胞の悪性度がどの程度なのか、ガンはどのくらい進行しているのか、転移はしているのか、といった情報がとても重要です。そこで用いられる分類法がいくつかあります。
○がん細胞の悪性度を判断するのには「グリーソン分類(グリーソン・スコア)」。
○がんの進行の程度を判断するのには「病期分類(TNM分類)」
これがそうです。
前立腺がんの治療は、ガンが前立腺内にだけにとどまっている場合と、周囲の臓器に浸潤または転移している場合によって違ってくるため、できるだけ正確に進行状態を把握する必要があるのです。
●グリーソン分類(グリーソン・スコア)
この分類はアメリカのグリーソンと言う博士によって提唱された、前立腺がん特有の組織異型度分類法です。この方法は最近、前立腺がんの治療法を選ぶ際に、医師がよく利用している分類法です。まず生検で採取したガン細胞の組織構造を顕微鏡で調べて、もっとも面積の多い組織像と、2番目に面積の多い組織像を選びます。次に、それぞれの組織像を図に示す1(正常な腺構造に近い)~5(もっとも悪性度が高い)までの5段階の組織分類に当てはめます。そして、その2つの組織像のスコアを合計したものが、グリーソン・スコアになります。グリーソン・スコアでは、もっとも悪性度の低い「2」から、もっとも悪性度の高い「10」までの9段階に分類されます。
●TNM分類
病期分類(TNM分類)は、「T:原発腫瘍」「N:リンパ節転移」「M:遠隔転移」と「G:がん組織像」によって、がんの進行度(広がり)を病期 I ~ IV に分類するというものです。
●日本泌尿器科学会が使っているステージ分類法
○病期A
ガンではなく良性病変の診断を受けていて、手術を受けてみたら、切除された組織内に偶然発見されたガン(偶発がんと言います)。
A1・前立腺の中だけに限った、1・0センチ以下の病変(腫瘍)で高分化のがん(性質のおとなしいガン)をいいます。
A2・前立腺内に、びまん性(1ヶ所にとどまらず、拡がった状態)に拡がったガン、あるいは中または低分化のがん(高分化に比べ悪性度の高いガン)をいいます。
○病期B
前立腺内にとどまっているガンがここに分類されます。
B1・前立腺を左右に分けると、その片側に病変が限局している1.5センチ以下のガンをいいます。
B2・前立腺内の1・5センチを超えるがん、またはびまん性や結節性(かたまりとして発育する状態)に拡がるがんをいいます。
○病期C
前立腺被膜を越えて拡がっているが、転移がみられないガン。前立腺に隣接する精嚢(せいのう)、膀胱頸部(ぼうこうけいぶ)へ拡がるガンも含みます。
○病期D
臨床的に明かな転移巣がみられるガンがここに分類されます。前立腺内でのガンの大きさは規定されません。
D1・規約に定められている骨盤内のリンパ節転移がみられるガンをいいます。
D2・D1より広い範囲のリンパ節や骨、肺、肝臓などの離れた部位の転移がみられるガンをいいます。
また、大きく分けるとガンが、
①前立腺内に限局している場合
②前立腺周囲に拡がっているが転移がない場合
③リンパ節転移がある場合
④遠隔転移がある場合
の4つに分けられもします。
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