前立腺がん検診の流れ

●前立腺がんの診断をするために……

前立腺がんの診断で最も簡便で従来より行われている方法は、直腸指診です。これは肛門から直腸の中に指を入れて、前立腺の状態を調べる検査です。指の感覚により、前立腺表面の不整(いびつな感じではないか)の有無、かたさ、周囲との境界、指が触れた時に患者さんが痛みを感じるか感じないかなどを検査します。

前立腺がんの初期の段階では、腫瘤(腫瘍のかたまりのことです)として前立腺内に触診できます。ガンが進行していくと前立腺全体がかたく、表面が不整になり、さらに進行すると前立腺と周囲との境界が不明瞭になります。炎症がなければほとんどの場合は痛みがありません。

直腸指診とならんで重要な検査は、血液中の前立腺特異抗原(PSA)の測定と超音波検査です。PSAは前立腺がんの存在をとても鋭敏に検出することができる画期的な血液検査方法です。ガンの進行とともにPSA値も上昇し、病期までも予測することができます。しかしPSAは前立腺肥大症や前立腺炎でも上昇することがしばしばあるので、この検査のみで前立腺がんと断定することは出来ません。

超音波検査は、肛門より超音波の機械を入れて直腸を通して前立腺の状態を調べる方法です。正常の時は前立腺は左右対称であり、前立腺内の各領域の境界が判別できます。ガンに侵されている場合、その多くは正常な前立腺の像とは異なる姿が見られるようになり、左右不対称や各領域が不鮮明になることが多いです。さらに進行した場合には、前立腺と周囲組織との境界が不鮮明になり、周囲への浸潤(しんじゅん・ガンが周囲へ拡がること)が画像を目で見て分かるほどになっていきます。

これら3つの方法により、前立腺がんであるかどうかという疑いは診断できますが、確定診断となりますと、穿刺吸引生検法や経直腸または経会陰的針生検にて前立腺の組織を採取し、顕微鏡で検査する組織診断をしなければいけません。

●前立腺がん検診のその後は……

前立腺がんと診断された後は、ガンがどこまで拡がっているかを調べます。これが病期(ステージ・ガンの進行の度合いのことです)の診断です。前立腺内および周囲への進展は、超音波検査の他に、腹部・骨盤部をコンピューターを使ったCTやMRI検査で調べます。

前立腺がんの転移部位として最も多いのは骨です。なので骨転移を調べるために骨シンチグラムという方法と骨の単純X線撮影で調べます。骨シンチグラムというのは、簡単に言うと骨転移巣に集積する放射性物質を注射し、全身の骨を調べる検査です。また、がんが骨に転移すると骨が破壊され、血中のアルカリホスファターゼが高くなります。リンパ節転移や肺、肝などの遠隔転移は、CTやMRI検査により調べます。前立腺が尿道を囲んでいるため、尿の通り道におよぼす影響を調べる必要があります。そのため尿道造影(にょうどうぞうえい)や腎盂造影(じんうぞうえい)などの検査を行います。尿道造影は尿道口から造影剤を入れて、尿道から膀胱の状態を調べます。腎盂造影は、血管内に造影剤を入れて、腎臓から排出される造影剤の流れを経時的にX線撮影し、腎臓、尿管および膀胱の状態を調べます。



5.前立腺がんの治療
前立腺がんの治療・その他
外科療法
放射線療法
内分泌療法④
内分泌療法③
内分泌療法②
内分泌療法①
前立腺がんの治療方法の種類
3.前立腺がんのステージ分類
前立腺癌ステージ別治療法
前立腺がんの病期分類方法②
前立腺がんの病期分類方法①
4.前立腺がんの有無を調べる検査
CT検査・MRI検査等
針生検
スクリーニング検査
前立腺がん検診の流れ
2.前立腺がんの症状
前立腺がんの特徴
前立腺がんの主な症状
1.前立腺がんってどんな病気なの?
前立腺肥大症とはどう違う?
前立腺がんとは?
「前立腺」ってなに?
6.その他メニュー
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