内分泌療法②
●ホルモン療法・内分泌療法
前立腺がんは他のガンに比べると薬物療法が非常に有効なため、内分泌療法が治療の中心となってきます。前立腺は男性ホルモンにのみ依存している臓器なので、この男性ホルモンの分泌を抑えるだけで病気の勢いを抑制することが出来るのです。
男性ホルモンは脳から分泌されるホルモンの刺激を受けてから、精巣から分泌されます。そのことを踏まえて、内分泌療法・ホルモン療法では、
○男性ホルモンが分泌されるのを抑える方法。
○男性ホルモンが前立腺に作用する時点で抑える方法。
この二通りの目的のどちらかの方法を取るようになります。もちろん、その方法を選択するのは患者さん自身です。
●男性ホルモンの分泌を抑制する方法
○LH-RHアナログ
これは男性ホルモンの分泌を抑制する薬剤の一種なのです。
○女性ホルモン剤
女性ホルモンの薬を静脈注射でうつか、毎日女性ホルモンの薬を飲んで、男性ホルモンの生成を抑える方法です。前立腺がんは男性ホルモンがないと生きられないので有効です。ただし副作用として、性機能の低下、心血管系障害を抱えるほか、女性のような乳房になってしまう女性化乳房などの副作用があらわれることがあります。また使用する薬剤の種類や個人差で多少、副作用が違ってきます。電解質代謝異常(でんかいしつたいしゃいじょう・体液のバランスや物質を変化させるバランスがおかしくなってしまうことです)、心電図の異常、過敏症、悪心、嘔吐、肝機能異常、インポテンツ、女性化現象および血栓症などがおこることがあります。特に注意をしなくてはいけないのは、脳や心臓の血管への副作用で、胸部痛、手足の浮腫(むくみ)、動悸、息切れ、立ちくらみ、手足のしびれ、または麻痺などが出てきた時は、すぐに担当医に相談しなければなりません。そのまま放置した場合、致命的になることがあるのです。
他の薬剤で副作用を抑えることができれば、そのままその女性ホルモン剤を内服し続けることになりますが、それが出来ない、コントロールが不能であると判断された場合は、他のホルモン療法を行います。